Top > Works > デジカメ・ビデオカメラの4K動画時の焦点距離をまとめてみる (2016年1月13日Twitterから先行掲載、2017年5月8日更新)

デジカメ・ビデオカメラの4K動画時の焦点距離をまとめてみる

ここ2年ほどで、4K動画機能(記録画素数3840x2160の動画機能)のあるビデオカメラやデジカメが徐々に増えてきました。特に最近はデジカメの動画機能の向上で、むしろデジカメのほうが活発に対応機種がリリースされているような印象があります。

そのような中で、デジカメの場合は、写真モード時と比較して特に4K動画モード時に広角端が狭くなる仕様の機種が多いようです。それに加えて、メーカー発表の仕様一覧やカタログに写真モード時の焦点距離の記載しかなく、動画モード時の焦点距離が明記されていない場合があります。

たとえば、パナソニックGH4という機種で、レンズの焦点距離設定と被写体との距離を同一のまま、写真モードと4K動画モードを切り替えると、写る範囲の違いは以下のイメージ図のようになります。しかしこのことはカタログにも仕様一覧にも明記されていません。

広角側の狭さは、特にスペースに制約のある室内撮影でネックになってくる場合があります。機種によっては、4K動画時の画角の狭まり方は上記のイメージ図以上になります。

フルHD動画ではこういった問題はほぼなかったのですが、4K動画の機種では要注意となっています。

というわけで、4K動画対応のデジカメ(とついでにビデオカメラも)の焦点距離をまとめてみました。

一覧表

このページの最終更新日時点で、4K動画機能に対応した国内主要メーカーのデジカメ(レンズ一体型・交換型)と家庭用ビデオカメラの主要スペックをまとめた一覧表です。焦点距離はすべて35mm判換算です。「4K動画時の実質センサーサイズ」は仕様に明示されている情報ではなく、手がかりとなるスペックを元に算出したものなので、実際の値と若干の前後があると思います。4K対応機の増加に伴い、全部の機種までは網羅できていないと思います。

UHD(3840x2160)とDCI 4K(4096x2160)の両方に対応した機種については、原則としてUHDの値のみ掲載しました。DCI 4Kのみの機種は、その旨注記しています。

機種名からメーカー掲載の仕様表にリンクしていますが、国内サイトに各モードでの焦点距離を明記していない場合があるため、一部海外版の仕様表にリンクしています。

コンパクトデジカメ(レンズ一体型デジカメ)

機種名メーカー写真時の焦点距離4K動画時の焦点距離F値センサーサイズ4K動画時の実質センサーサイズ写真時の有効画素数4K動画時の有効画素数使用領域模式図
RX10M2ソニー24-200mm28-233mm全域F2.81型0.87型5472x3648
(1996万)
5024x2824
(1419万)
RX10M3ソニー24-600mm28-680mmF2.4-4.01型0.87型5472x3648
(1996万)
5024x2824
(1419万)
RX100M4
RX100M5
ソニー24-70mm28-80mmF1.8-2.81型0.87型5472x3648
(1996万)
5024x2824
(1419万)
FZ1000パナソニック25-400mm37-592mmF2.8-4.01型0.67型5472x3648
(1996万)
3840x2160
(829万)
FZH1パナソニック24-480mm36-720mmF2.8-4.51型0.67型5472x3648
(1996万)
3840x2160
(829万)
LX9パナソニック24-72mm36-108mmF1.4-2.81型0.67型5472x3648
(1996万)
3840x2160
(829万)
LX100パナソニック24-75mm26-81mmF1.7-2.81.21型
*1
1.12型?4480x2520
(1129万)
4128x2322?
(959万?)*2
FZ300パナソニック25-600mm27-648mm全域F2.81/2.3型1/2.5型?4000x3000
(1200万)
4000x2250?
(900万?)*2
TX1
(TZ100)
パナソニック25-250mm37-370mmF2.8-5.91型0.67型5472x3648
(1996万)
3840x2160
(829万)
TZ85
(TZ80)
パナソニック24-720mm33-990mmF3.3-6.41/2.3型1/3.2型4896x3672
(1798万)
3840x2160
(829万)
A900ニコン24-840mm??-??mmF3.4-6.91/2.3型??型2030万画素??
B700ニコン24-1440mm??-??mmF3.3-6.51/2.3型??型2030万画素??

*1 LX100は本来1.35型センサーですが、アスペクト比を変えても画角が変化しないマルチアスペクト機能の採用のため、写真時もセンサー全域を利用しません。そのため16:9・写真モードのときの実質センサー領域を掲載しています。

*2 仕様表記載の写真時の使用画素数・焦点距離と4K動画時の焦点距離から、4K動画時の有効画素数を算出・推定。

デジタル一眼(レンズ交換式デジカメ)

デジタル一眼(レンズ交換型)の焦点距離はレンズ次第ですので、下記の表ではクロップ倍率と、標準ズームレンズで代表的な換算24mmスタートと換算28mmスタートのレンズを付けたときの4K動画時の広角端を参考掲載しています。

機種名メーカークロップ倍率24mmレンズ
での4K動画時
28mmレンズ
での4K動画時
センサーサイズ4K動画時の
実質センサーサイズ
写真時の
有効画素数
4K動画時の
有効画素数
使用領域
α7S IIソニー1.05倍25mm29mm2.7型2.55型4240x2832
(1201万)
4240x2834
(1011万)
α7R II
α99 II
(フルモード)
ソニー1.05倍25mm29mm2.7型2.58型7952x5304
(4218万)
7952x4472
(3556万)
※4画素混合
α7R II
α99 II
(クロップモード)
ソニー1.61倍39mm45mm2.7型1.67型7952x5304
(4218万)
5168x2912
(1505万)
α9
(24P記録時)
ソニー1.05倍25mm29mm2.7型2.56型6000x4000
(2400万)
6000x3376
(2026万)
α9
(30P記録時*1)
ソニー1.31倍?31mm?37mm?2.7型2.04型?6000x4000
(2400万)
4800x2700?
(1296万?)
α6300
α6500
(24P記録時)
ソニー1.05倍25mm29mm1.76型1.68型6000x4000
(2400万)
6000x3376
(2026万)
α6300
α6500
(30P記録時*1)
ソニー1.31倍?31mm?37mm?1.76型1.35型?6000x4000
(2400万)
4800x2700?(1296万?)
D5ニコン1.52倍36mm43mm2.7型1.77型5568x3712
(2070万)
3840x2160
(829万)
D500
D7500
ニコン1.52倍36mm43mm1.76型1.16型5568x3712
(2070万)
3840x2160
(829万)
1D C
(DCI 4Kのみ)
キヤノン1.34倍32mm38mm2.7型2.01型5184x3456
(1792万)
4096x2160
(885万)
1D X Mark II
(DCI 4Kのみ)
キヤノン1.42倍34mm39mm2.7型1.90型5472x3648
(1996万)
4096x2160
(885万)
5D Mark IV
(DCI 4Kのみ)
キヤノン1.74倍42mm49mm2.7型1.55型6720x4480
(3011万)
4096x2160
(885万)
GH5パナソニック1.09倍26mm31mm1.35型1.24型5184x3888
(2016万)
5184x2916
(1512万)
GH4パナソニック1.31倍31mm37mm1.35型1.03型4608x3456
(1593万)
3840x2160
(829万)
G7パナソニック1.30倍31mm36mm1.35型1.04型4592x3448
(1583万)
3840x2160
(829万)
GX8パナソニック1.47倍35mm41mm1.35型0.92型5184x3888
(2016万)
3840x2160
(829万)
E-M1 Mk2オリンパス1.09倍26mm31mm1.35型1.24型5184x3888
(2016万)
5184x2916
(1512万)
X-T2富士フイルム1.23倍
*2
30mm34mm1.77型1.44型6000x4000
(2400万)
5210x2880
(1475万)

*1 α6300/α6500/α9の4K・30P記録時の有効画素数は829万画素の「1.6倍」とのメーカー情報に基づき、4800x2700(約1.56倍)と仮定。
*2 X-T2製品公式ページの「1.17倍」は、センサー全域(アスペクト比3:2、6000x4000)ではなく16:9の領域(6000x3376)に対するクロップ倍率。

この表でのクロップ倍率(クロップファクター)とは、写真モード時の焦点距離に対する4K動画モード時の焦点距離の倍率です。たとえばクロップファクターが1.5倍であれば、換算24mmのレンズを付けると、4K動画時には換算36mmになります。

クロップファクターが1倍に近いほど写真時と4K動画時の画角の違いが少なく、倍率が大きくなるほど画角の違いも大きくなります。上記のクロップファクターはメーカーが公開している情報に基づき算出しました。

ビデオカメラ

機種名メーカー写真時の焦点距離4K動画時の焦点距離F値センサーサイズ4K動画時の実質センサーサイズセンサー有効画素数4K動画時の有効画素数使用領域模式図
AX1ソニー(静止画記録非対応)31.5-630mmF1.6-3.41/2.3型1/3.2型1890万画素829万画素
AX100ソニー29-348mm29-348mmF2.8-4.51型0.87型2020万画素1420万画素
AXP35
AX33
AX30
ソニー26.8-268mm29.8-298mmF1.8-3.41/2.3型1/3.2型1890万画素829万画素
AX55
AX40
ソニー26.8-536mm26.8-536mmF2.0-3.81/2.5型1/2.5型829万画素829万画素
X1000パナソニック30.8-626mm30.8-626mmF1.8-3.61/2.3型1/3.2型1890万画素829万画素
WX970Mパナソニック30.8-626mm30.8-626mmF1.8-3.61/2.3型1/3.2型1890万画素829万画素
WXF990M
WX990M
VX980M
パナソニック30.8-626mm30.8-626mmF1.8-3.61/2.3型1/3.2型1890万画素829万画素
DVX200
(DCI 4Kモード)
パナソニック(未確認)29.5-385mmF2.8-4.51.35型1.17型5248x3836
(2066万)
5032x2654
(1335万)
DVX200
(UHD 30P)
パナソニック(未確認)30.6-399mmF2.8-4.51.35型1.13型5248x3836
(2066万)
4787x2692
(1289万)
DVX200
(UHD 60P)
パナソニック(未確認)37.2-485mmF2.8-4.51.35型0.93型5248x3836
(2066万)
3934x2213
(871万)
UX180
HC-X1
パナソニック(未確認)25.4-508mmF2.8-4.51.35型?
*1
0.99型5248x3836?
(2066万?)
3952x2224?
(879万?)
UX90パナソニック(未確認)35.4-531mmF2.8-4.51.0型0.67型2070万画素859万画素
XC10
XC15
キヤノン24.1-241mm27.3-273mmF2.8-5.61型0.87型4000x3000
(1200万)
3840x2160
(829万)
HM200ビクター(未確認)29.6-355mmF1.2-3.51/2.3型1/2.6型4072x3046
(1240万)
3840x2160
(829万)

*1 UX180のセンサーサイズの推定については、「ビデオカメラの実質センサーサイズを計算してみる」該当部分参照。

DCI 4Kモードの焦点距離について

DCI 4K・UHD両対応の機種で、DCI 4K時に使用するセンサー領域がUHDのときより単純に横に広がるだけの機種(DCI4K・UHD両対応の機種の大半がそれに該当します)は、UHDモード時の焦点距離を1.05で割れば、DCI4Kモード時の焦点距離を算出できます。

各機種のセンサー使用領域の模式図ギャラリー

上記の表中にも掲載していますが、各機種ごとの4K動画時のセンサー使用領域模式図について、拡大画像を順送りで表示する場合は、以下のサムネイルからどうぞ。拡大画像のほうは、フルサイズ〜1/2.3型に至るまで、センサーの大きさの違いも比例させて作成しています。橙色部分がセンサー全域、水色部分が4K動画時の使用領域です。

なぜ4K動画モード時に画角が狭くなる仕様の機種が多いのか

デジカメで4K動画モード時に広角側が狭くなる機種が多いのは、簡単に書くと以下のような事情によります。

画像エンジンの性能の限界

デジカメやビデオカメラには、光を電気信号に変えるイメージセンサーと、その電気信号を処理・加工して静止画や動画を生成する画像処理エンジン(画像エンジン)が搭載されていますが、それらに関して、

という現状があります。

本来はセンサーから全画素(1600万画素〜2400万画素)を毎秒30〜60フレーム読み出して画像エンジンへと受け渡し、画像エンジン側で1600万〜2400万画素を4K動画(約829万画素)へとリサイズするのが理想的です。

しかし現状のデジカメに内蔵されている画像エンジンの多くは、連続的に安定して動作させることを考慮すると、性能的に「829万画素・毎秒30フレーム受け取って処理するのが精一杯」という感じです。この点は、現状まだ4K・毎秒30フレームの機種ばかりで4K・毎秒60フレーム記録に対応した機種が少ない理由にも関連しています。

なお、写真の場合は、連写したときでも動画ほどには1秒あたりに処理するフレーム数が多くないので、画像エンジンが処理できる1フレームあたりの画素数はもっと多く、たいていセンサーの全画素が処理の対象になります。

そこで当面の解決策として…

そこで、多くの機種では、4K動画時に画像エンジンへと受け渡す画素数(情報量)を軽減させるために、当面の解決策としてセンサーの中央から4K動画に必要最低限の画素数である3840x2160の範囲をクロップ(切り取り)して毎秒30フレームで読み出し、画像エンジンへと受け渡す方法をとっています。センサー全体の有効画素数の一部のみを使うので、写真モード時より画角が狭くなるというわけです。この対応方法を、このページでは仮にクロップ方式と呼びます。メーカーの製品ページでは「ドット・バイ・ドットによる読み出し」などと表現されることもあります。

センサーの総画素数が大きくなるほど、全体に占める3840x2160画素の領域の割合は狭くなります。そのためクロップ方式を採用している機種では、センサーの総画素数が多いほど、4K動画時の画角の狭まり方が顕著になります。

一覧表で「4K動画時の有効画素数」が829万画素になっている機種はいずれもクロップ方式ですが、それらの機種では、センサーの総画素数が多いほど、写真モード時と4K動画モード時の広角端の違いが大きくなっているのが見て取れます。逆に1200万画素あたりの機種では、4K動画モードでもあまり狭くなりません。

以下は1200万画素・1600万画素・1800万画素・2000万画素・2400万画素のセンサー(アスペクト比3:2)から、中央829万画素(3840x2160)をクロップ方式で切り出した場合のイメージ図です。外側のモノクロ部分も含めた範囲が写真モード時で、真ん中のカラー部分が4K動画時に映る範囲です。最後の1枚は、全画素読み出しをした場合に映る範囲です。

該当の機種例も添えていますが、パナソニックはセンサーのアスペクト比が4:3の機種が多く、それらの機種では実際には下記イメージとは若干異なります。

フルHDのときは狭くならなかったのに…?

しかし、フルHD動画については、デジカメでも極端に広角側が狭くなることはありません。厳密にはアスペクト比3:2→16:9の変化で上下が少し切られますが、横方向は写真のときと同じ範囲を映せます。この理由について、あまり複雑になりすぎない範囲で概略を書くと、以下のようになります。

フルHDで使われていた画素混合

フルHD動画の場合は、画素混合(画素加算)やラインスキップなどと呼ばれる方法で、センサーから画像エンジンに受け渡す画素数を200〜600万画素程度に軽減させていました。

下記の図はFZ1000にも使われているセンサーを例にとっていますが、フルHD動画モード時には、センサーの全領域のうち上下を少し切って、5472x3076の領域を使っています。横方向に関しては写真と写る範囲は同じになります。

5472x3076=1700万画素ほどありますが、これをたとえば上下左右2画素x2画素の4画素を混合(加算)して1画素として読み出す4画素混合方式で読み出すと、2736x1538=421万画素程度になります。それを画像エンジンに受け渡し、最終的に1920x1080=207万画素のフルHD動画を生成させます。

(参考:製品情報 IMX183CQJ)

センサー側での画素混合は、画像エンジン側で1700万画素を421万画素にリサイズするのとはまったく違った仕組みです。センサー側で出力画素数を減らしておくことで、画像エンジンの以降の処理の負荷を大幅に軽減させられます。他に上下左右3画素x3画素の9画素を混合して読み出す方法もあります。

フルHDの場合には、写真用の画素数とフルHDに必要な画素数とが4倍〜9倍ほど大きく開いていたので、こうした方法をとることができました。

4K動画で画素混合を採用しようとすると…

ところが4K動画の場合、4画素混合で読み出した結果が829万画素(3840x2160)以上になるためには、センサーの総画素数は約3300万画素(7680x4320)以上必要です。1600万〜2400万画素あたりのセンサーは、4K動画向けに画素混合による読み出しをするには中途半端な画素数で、画素混合が効果的な選択肢にはなりません。

ソニーのα7R IIは4200万画素という超高画素センサーを搭載し、4K動画モード時は4画素混合で829万画素を読み出して写真と大きく違わない画角を実現していますが、そうした機種はまだごく僅かです(たぶん現時点ではα7R IIのみ)。

4K動画時に広角側が狭くならない仕様にするには…

デジカメの製品設計で4K動画時と写真時との画角の違いを少なくするには、

などの方法が考えられます。

(1)の例としては、一覧表のソニーα7S II・RX10M2・RX100M4は、写真のときと同じ横幅またはそれに近い範囲を読み出して画素混合せずに画像エンジンに受け渡し、4K動画を生成しています。RX10M2・RX100M4は写真時に比べ上下だけでなく左右もまだ若干狭くなるようですが、従来のクロップ方式に比べると、写真モード時と4K動画モード時の画角の違いは緩和されています。4Kより多くの画素数を読み出して4Kへとリサイズすることから、メーカーの製品ページでは「オーバーサンプリング」といった呼び方で書かれていることがあります。

今後、高性能の画像エンジンを載せてもコスト面との折り合いがつくようになれば、こういった方向性の機種も増えてくると思います。ただしCMOSセンサーでは一般に読み出し時の画素数が多くなるほどローリングシャッター歪みが発生しやすくなるため、必ずしもメリットばかりではありません。

(2)については、クロップ方式でもセンサーの画素数が1200万画素程度であれば、4K動画時に広角側があまり狭くなりません。最近のデジカメの主流は1600万画素以上となっていますが、写真と4K動画の両立という点では1200万画素くらいが最適の画素数かもしれません。

(3)は今のところα7R IIのみと思われます。センサーを3000万〜4000万画素台まで高画素化して4画素混合などで読み出すのも、フルサイズやAPS-Cなどのカメラでは選択肢になっていくかもしれません。

フレームレートの向上と、全画素読み出しは、両立可能か?

他方、今後デジカメが4K・毎秒60フレーム記録に対応するには、(1)のアプローチとの両立はもしかしたらハードルが高いかもしれません。たとえば1600万画素を毎秒60フレーム処理するのと、829万画素を毎秒60フレーム処理するのでは、前者のほうが画像エンジンの負荷が高いのは明らかです。しかしいずれは、全画素読み出しとフレームレートの向上(30P→60P)を両立させた機種が出てくると思います。

なお、仮に1660万画素を毎秒60フレームで処理するならば、1秒あたりの処理画素数だけで比較すると、8K動画(7680x4320=約3300万画素)を毎秒30フレーム処理するのとほぼ同じということになります。

【2016年2月19日追記】
2月発表のソニーα6300は、4K・24Pのときは全画素読み出しなのに4K・30Pだと少しクロップする仕様でした。もしかしたら読み出し画素数の増加と高フレームレート化の両立は技術的にまだ難しいのかもしれません。そうすると、60Pと24P・30Pで読み出し画素数を変えて(撮像範囲を変えて)、たとえば60Pのときは829万画素クロップで、24P・30Pのときは全画素読み出しというような仕様のほうが現実的でしょうか。

【2016年2月25日追記】
パナソニックの業務機DVX200は、4K・60Pと4K・30Pで読み出し画素数(クロップ範囲)が異なる仕様でした。上記に近いアプローチです。デジカメで4K・60P対応機が出る場合も、最初のうちは同様の仕様になりそうです。

【2017年4月20日追記】
パナソニックGH5は4K・60Pに対応しましたが、上記追記の推測とは異なり、24P・30P・60Pいずれも画角は変わらず全画素読み出しする仕様でした。メーカーの努力次第でフレームレートの向上と全画素読み出しは両立可能ということになりそうです。

ビデオカメラの場合

ビデオカメラの場合、デジカメと違って動画優先の仕様にできるため、4K動画対応のビデオカメラは広角側も最初から4K動画前提で設計されています。そのため、一覧表のとおり、写真モードのときと比べて画角が…といったような問題は目立ちません。

ビデオカメラも、デジカメ向けの1800万〜2000万画素くらいのセンサーを搭載して(デジカメ用の汎用センサーを採用することはコスト減につながります)、センサー中央の829万画素のみを使うクロップ方式の機種が多いようです。

その中で、この1月に発表されたソニーAX55・AX40は、1/2.5型・アスペクト比16:9・総画素数857万画素という4Kハンディカムに特化したともいえるセンサーを採用している点は注目されます。

限られる選択肢

デジカメの4K動画で広角が狭くなるという機種が多いという問題は、根本的には、静止画が主目的の機材に動画機能を求めるところに端を発しています。本来、餅は餅屋という観点からすれば、動画目的であればビデオカメラから選ぶのが理想的なはずでした。

しかし現状では、大型センサー(1型以上)の動画撮影機材、レンズ交換可能な動画撮影機材を選ぼうとすれば、豊富な選択肢があるのはデジカメのほうです。ビデオカメラでは、小型センサー(1/3型前後)・レンズ一体型が大半です。今後もしばらくは、デジカメが動画目的の機材としても選択肢に含まれる状況が続くと思います。

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