Top > Works > 撮影機材ガイド デジタル一眼動画の基本情報編 (2014年4月19日掲載、9月26日追記)

撮影機材ガイド デジタル一眼動画の基本情報編

「撮影機材ガイド 動画・基本編」でも少し触れましたが、このページでは、動画機能目的でデジタル一眼を検討する際の、ごくごく基本的な参考情報をまとめています。ビデオカメラとどちらにしようか比較されている方や、デジタル一眼での動画撮影に興味はあるけどまだ実際には使ったことがない方を想定した内容です。

具体的な使いこなしについては全然取り上げられませんでしたし、このページもまた「動画・基本編」と同様、すでにある程度お詳しい方には参考にならないと思います。

全体的にキーワードの提示とその簡単な解説にとどまっていますので、詳しく知りたい点や気になる点がありましたら、検索等でお調べいただければと思います。用語の使い方は「動画・基本編」に準じ、また同ページで説明している事柄はこのページでは詳しい説明を省略しています。

このページの目次です。

はじめに…デジタル一眼動画の利点

デジタル一眼の種類の分類やその説明を書く前に、まずは、ビデオカメラと比較した場合のデジタル一眼で動画を撮るメリット、このジャンルでデジタル一眼の使用を検討する場合の注意点についてまとめておきます。

ビデオカメラとデジタル一眼

ビデオカメラと比較した場合のデジタル一眼の大きな特長は、イメージセンサーのサイズが大きいこと、そしてレンズ交換が可能なことの2点です。よく言われるのは、イメージセンサーのサイズが大きいことにより、背景のボケなど印象的な映像表現が可能になり、また室内での撮影を含む高感度撮影でもノイズ少なく綺麗に撮れます。レンズ交換が可能なことにより、様々な撮影環境や目的に対応できます。

たとえば、以下の映画(予告編)は比較的安価なデジタル一眼で作成されたものです。

 Upstream Color - Theatrical Trailer

もちろん、ここまでになると高度な撮影技術と編集あってのもので、けっして典型例ではありませんが、レンズと撮り方と編集次第でこういうものができるという一例ではあります。

こちらは未発売の機種ですが、ソニーのα7Sというデジタル一眼で撮影された超高感度動画がつい最近公開されました。夜間の撮影が、照明を使っていないにもかかわらずまるで明け方のように映っています。

 Sony A7s: Low Light Demonstration (ISO 1600 to 409600)

これもまた、高感度での画質を追究して開発された機種による極端な事例でありけっして典型例ではありませんが、暗いところにも強いデジタル一眼動画の一つの方向性を示すものとも言えます。

映像表現云々については撮り手の好みに属する事柄ですが、室内での撮影に強いこととレンズ交換が可能であることは、実用面でのメリットでもあります。特に、補助照明を使いにくい環境を主な撮影場所としているなら、デジタル一眼は有力な選択肢になると思います。

また、最近は記録画素数4K(4096x2160や3840x2160)のカメラが登場し始めましたが、民生用ビデオカメラで一般的な1/2.3〜1/6型センサーで4Kとなると、センサーサイズと画素数のバランスから、室内での画質が厳しいことが推測されます。今後4Kカメラを検討するならば、デジタル一眼やラージセンサーのビデオカメラから選ぶほうが、センサーの性能的に無理が少ないものと思われます。

このように、撮影環境や目的によっては、センサーの小さなビデオカメラよりデジタル一眼のほうが実用的と言える状況が存在しています。

もともと、イメージセンサーのサイズが大きな動画カメラは、非常に高価なプロ用の機器に限られていましたが、2008年にキヤノンのデジタル一眼レフカメラEOS 5D MarkIIが動画機能を搭載して以降、状況が一変しました。デジタル一眼の動画機能の普及により、これまでアマチュアには手の届かなかった「ラージセンサーの動画機」・「レンズ交換可能な動画機」が、ごく身近なものになりました。ある意味、一昔前では考えられなかった状況が出現しているとも言えます。

動画が主な目的であれば、ビデオカメラのジャンルからもそういった商品が出てきてよさそうなものですが、今のところごく一部にとどまっています。現状、「動画に特化したレンズ交換型カメラ」が豊富に供給される状況を支えられるほどには熱心な動画愛好家は多くないので、今後もデジタル一眼という商品ジャンルに動画目的のユーザーが間借りするような状況は続いていくものと思われます。写真機と動画機の垣根は徐々に低くなりつつあるのも確かなので、こうした状況は合理的なのかもしれません。

一応ビデオカメラと比較した場合のデメリットも挙げておきますと、ボディ以外に複数のレンズを揃えるとビデオカメラよりも高価で体積的にも嵩張る場合が多い、操作性や手軽さではビデオカメラには及ばない、連続撮影時間が30分に制限されている機種がある等々の点でしょうか。特に交換レンズは金食い虫ですので、凝り始めるときりがない世界でもあります。

使う楽しさ

これはレンズ交換できる点が大きく影響していると思いますが、個人的には、使うことそれ自体に面白さを感じたのは、ビデオカメラよりもデジタル一眼でした。現在所持しているレンズのバリエーションはほんの僅かですが、それでもやはり物理的にカスタマイズできてそれによりアウトプットが変化するということは好奇心を刺激され、また使い方の工夫も必要になりますので、それらの過程自体に一種の面白さを感じるようになりました。1990年代以降、家庭用ビデオカメラが比較的身近なものとなってからも、ビデオよりも写真のほうが圧倒的に趣味人口が多かったのは、おそらく機械の使い甲斐みたいなものが違っていたことも影響しているのではないかと思います。

とは言え私の場合、今でもなお撮る内容への関心が第一で、カメラはそのためのツールの域を出ていません。それでも、モノいじりの趣味として楽しめる幅が大きいのはデジタル一眼のほうだろうなということは、なんとなく感じました。実用性とはまったく別の評価軸になりますが、カメラそれ自体も趣味として楽しみたいならば、デジタル一眼を選択する意味はあると思います。

このジャンルで使う場合

たとえばパイ投げの撮影をデジタル一眼で行う実用面での必要性があるかどうかは微妙で、パイ投げの現場はバタバタしがちですし、向き不向きをトータルで考えると、補助照明さえ使えるなら、カメラ任せにしておきやすいビデオカメラのほうが向いていると思います。たぶん他の素材でも状況は似たようなもので、その点で、このサイトでこのように取り上げる意義は「基本編」以上に少ないかもしれません。それでもやはり撮影環境や撮影内容は多様ですし、機材に対するお好みも様々ですので、こだわりから、実用的な理由から、あるいは趣味的な理由から、デジタル一眼を検討される方もおられるかと思います。

強いてこうしたジャンルでの撮影に引きつけて言えば、個人的に重視したほうがいいと考えているのは、オートフォーカスが使い物になるかどうかです。デジタル一眼やコンデジの動画のオートフォーカスは機種によってビデオカメラほどには挙動が自然でない場合があります。特に小規模な撮影でカメラマンとモデルさん1対1でパイ投げやメイクなどの撮影をするようなシチュエーションを考えた場合、カメラマンがカメラから離れる場面もあるとすれば、オートフォーカスがうまく利くに越したことはないでしょう。

デジタル一眼動画については様々な情報サイトやレビューがありますが、書き手の方が凝った映像表現、美しい映像表現に力点を置いている場合、マニュアルフォーカスを前提にしていて、オートフォーカスをさほど重視していない場合があります。 そんな中で参考になるのがAV Watchの連載レビュー記事「週刊Electric Zooma!」シリーズで、ここでデジタル一眼やコンデジが取り上げられる場合は動画機能に絞ったレビュー内容になっています。たいてい、動画撮影時のオートフォーカスについても触れられています。

もう一点、特に長時間の撮影に使うならば、動画撮影時の放熱性も重要だと思います。動画は写真と違って継続的にイメージセンサーと画像処理エンジンが動作し続けることになりますが、デジタル一眼はセンサーの大きさから動画撮影時の発熱がビデオカメラよりも大きいようで、放熱性のよくない機種では、熱でストップしたり本体を冷ませというエラーメッセージが出る場合があります。実際、キヤノンEOS Kiss X4での動画撮影時に、そうした状況がありました。動画撮影時の放熱性については、メーカーの売り文句で触れられているかどうか(わざわざ触れているなら積極的に考慮して設計されている可能性が高い)、メーカーが売り文句にしていない場合にはユーザーレビューでその点に触れているものがないか、確認したほうがいいと思います。

次節以降では、デジタル一眼の種類や主な仕様上の違いについて、基礎の基礎を、簡単にまとめてみました。このページで何か特定の機種をお奨めするというわけでは全然なく、調べ物をするきっかけになる(かどうか)程度の情報しか書いていませんので、例によって詳しいことは文中の用語を手がかりに検索などでお調べいただければと思います。

また、このページでは主に、デジタル一眼とビデオカメラで違うところ、デジタル一眼同士で違うところに注目して各項目を書いていますが、デジタル一眼での動画撮影方法の基礎知識、たとえば露出の決め方やレンズの選び方など、どの機種を選んでも共通するような基本的な使い方については、まったく取り上げていません。それらについては他のサイトや入門書・専門書をご参照ください。

種類の違い…一眼レフか、ミラーレスか

デジタル一眼は、構造上、「一眼レフ」と通称「ミラーレス」という2種類に大別されます(Wikipedia「一眼レフカメラ」「ミラーレス一眼カメラ」)。

一眼レフの最大の特徴は「ミラー」装置と光学式ビューファインダーで、いずれもミラーレスのカメラにはないものです。しかし一眼レフで動画を撮影するとき、ミラーと光学式ビューファインダーの出番はありませんので、動画機能に関してはミラーレスとの差異はなくなります。そのため、こと動画目的に絞って使うならば、一眼レフとミラーレスの構造の違いを気にする必要はさほどありません。

ミラーを組み込むにはボディにある程度の奥行きと高さが必要なため、ミラーを持たないミラーレスのほうが、ボディを小型化しやすい傾向があります。そういった外観の部分での違いは生じますが、動画機能に関しては「一眼レフでなければできないこと」あるいは「ミラーレスでなければできないこと」は存在しません。

結論だけ言えば以上ですので、この節の以下は読み飛ばしていただいても大丈夫です。ただ後述のオートフォーカスの仕組みとも関連してくる部分があり、一眼レフとミラーレスの違いをごく簡単に書いておきます。

ミラーレス

構図やピントの確認を、液晶画面または電子式ビューファインダーで行うのがミラーレスです。レンズから入った光を常時イメージセンサーで電気信号に変換し、リアルタイムに液晶画面または電子式ビューファインダーに表示します。簡単に言えば、スマホ・コンデジ・ビデオカメラで写真や動画を撮るときに利用している構図の確認方法と同じです。ミラーレスはそれらのセンサーを大型化してレンズ交換できるようにしただけとも言えます。

液晶画面や電子式ビューファインダーによる構図の確認の利点は、ホワイトバランスや露出の設定の効き方を実際に撮影する前からリアルタイムに確かめられる点です。後述の一眼レフの光学式ビューファインダーでは、ホワイトバランスや露出は実際に撮影してみないと思い通りの仕上がりになっているかどうかわかりません。

少し説明が前後しますが、カメラの上部にある、接眼して覗いて構図を確認する小窓のことを、「ビューファインダー」と呼びます。ビューファインダーには光学式と電子式があり、ミラーレスで使われているのは電子式で、これは小窓の中に小さな液晶画面が入っているようなものです。背面の液晶と電子式ビューファインダーの両方を備えた機種は、液晶画面を大小2個持っていることになります。使い方次第では1個でも充分ですので、ミラーレスには電子式ビューファインダーのほうを省略した機種も多数あります。ただし、小窓を覗きこんでカメラを構えるほうが姿勢として撮影しやすいという需要があったり、また屋外の明るいところでの撮影時には外光が遮られるビューファインダーのほうが見やすかったりしますので、無駄に存在しているわけではありません。

【参考】液晶画面の上部にある小窓が、電子式ビューファインダー。

一眼レフ

一方、一眼レフは、写真を撮るときの構図の確認に、ミラー(鏡)・ペンタプリズム(またはペンタミラー)・光学式ビューファインダーを利用しています(ニコン「デジタル一眼レフカメラの構造」)ごくごく大まかに言うと、電気信号を介在させることなく、レンズと鏡による反射だけを利用して、レンズで捉えている像を光学式ビューファインダーに写し構図を確認します。ほぼ肉眼で見ているのと同じで、見え方が液晶画面の性能に制限されることがありません。フィルム撮影時代に登場した構図の確認方法をそのまま引き継いでいます。

厳密には正確な喩えではないですが、一眼レフが透明のガラス越しに肉眼で被写体を見つつ構図を決めているようなものとすれば、ミラーレスでは常時テレビ画面越し被写体を見つつ構図を決めているようなものです。構図の確認が肉眼であってもテレビ画面越しであっても、そのことだけで撮影される1枚のデジタル写真に画質の差が生じるわけではないですが、その過程で撮影者が体感するものが違っています。また、撮影環境や被写体によっては、こうした肉眼に近い構図の確認方法のほうが有利な場合があり、その点ではミラーレスよりも一眼レフのほうが撮りやすいシチュエーションも存在しています。ただしこれはすべて写真の場合の話です。

動画撮影での一眼レフとミラーレス

一眼レフの象徴ともいえるミラーと光学式ファインダーですが、動画を撮る場合、それらはいずれも使われません。先ほどのニコン「デジタル一眼レフカメラの構造」の図のように、ミラーはレンズとイメージセンサーのあいだに配置されていて、光学式ビューファインダーから構図を確認しているあいだは、イメージセンサーには光は届いていません。光学式ビューファインダーから見えている像をデジタル画像として記録するには、シャッターを切って、その一瞬だけミラーを跳ね上げ、イメージセンサーに光を届ける必要があります。また、ミラーを跳ね上げたその瞬間は、光学式ビューファインダーから像が消えます。一眼レフでは、光学式ビューファインダーとイメージセンサーの両方に同時に光を届けることはできません。

そのため一眼レフで動画を撮影する際は、ミラーは使用されず、常時イメージセンサーで光を電気信号に変換しつつ、ミラーレスと同様に背面の液晶画面で構図を確認します。ミラーを使用しないということは、光学式ビューファインダーも機能しません。

このように、動画撮影の際には一眼レフとミラーレスの垣根はなくなります。一点だけ違いがあるとすれば、動画撮影時に液晶画面ではなくビューファインダーを覗いて撮影したいという場合には、電子式ビューファインダーを搭載したミラーレス機を選ぶ必要があります。現行の製品には、光学式ビューファインダーと電子式ビューファインダーの両方を搭載した一眼レフはありません。

レンズマウントの違い

デジタル一眼はレンズ交換が可能ですが、カメラメーカーごとにレンズのねじ込み口の形状やレンズを制御する信号の伝達方法が違っていて、たとえば、キヤノンのカメラにニコンのレンズを装着することはできません。そのようなレンズ接続の規格のことをレンズマウントといいます。

基本的には各メーカーごとに独自のレンズマウントがあり、それに合わせてボディとレンズを開発・販売しています。例外はパナソニックとオリンパスで、この2社はマイクロフォーサーズと呼ばれる共通の規格を採用していて、パナソニックのボディにオリンパスのレンズを付けたり、オリンパスのボディにパナソニックのレンズを付けたりすることができます。

ボディは作らずに交換用のレンズのみを手がけるメーカーもあり、そういったレンズメーカーからは複数のレンズマウント用の交換レンズが販売されています。

交換レンズの選択肢がどれくらい豊富にあるのかは、そのレンズマウントが登場してからの年月の長短やレンズマウントの普及の度合いによって違っています。歴史が長くユーザー人口が多いレンズマウントほど、交換レンズの蓄積があります。その点では、長年に渡り世界的に一眼レフの高いシェアを占めてきたキヤノンとニコンが双璧です。

センサーサイズの違い

先述のレンズマウントに付随して、イメージセンサーのサイズもいろいろと違っています。おおむね、フルサイズ(36mm×24mm)・APS-C(おおよそ23mm×15mm前後)・4/3型(17.3mm×13mm)・1型(13mm×8.8mm)などが代表的です。レンズマウントによっては、フルサイズとAPS-Cの両方の機種が存在しています。キヤノンのEFマウント、ニコンのFマウント、ソニーのAマウント・Eマウントなどは、フルサイズの機種とAPS-Cの機種があります。

フルサイズは35ミリ判フィルムに由来するセンサーサイズです。フルサイズよりも大きいセンサーを載せたデジタル一眼もありますが、フルサイズ機に比べると機種数もユーザー数もかなり少なくなります。一般的に広く使われるデジタルカメラ に限れば、フルサイズがもっとも大型のセンサーと考えて差し支えないと思います。

大まかな傾向として、イメージセンサーのサイズが大きいほうが高感度に強く(暗いところでノイズ少なく撮れる)、ダイナミックレンジ(明るさ暗さを表現できる範囲の広さ)の点でも有利とされていますが、ボディもレンズもそれにつれて大型化・重量化・高価格化します。一方、イメージセンサーのサイズが小さくなるにつれ、ボディ・レンズとも小型化しやすくなります。

写真や動画の画質はレンズによっても影響されるため、大きいイメージセンサーのカメラに普通の性能のレンズをつけて撮るよりも、それよりやや小さいイメージセンサーのカメラに高性能なレンズをつけて撮ったほうが、綺麗な写真や動画が撮れるという場合もあります。そのように個々の写真や動画の出来については一概にセンサーサイズだけで判断できない部分もありますが、製造技術や画素数が同じでサイズだけが違う2つのイメージセンサーがあると仮定して、同じくらいのクオリティのレンズで撮影するならば、ダイナミックレンジや特に高感度の画質については、イメージセンサーが大きいほうが有利です。

ボディの大きさは、イメージセンサーのサイズと先述のミラーの有無という2点によって、もっとも大きく影響されます。ただし個々の製品を見ていくと、大きなセンサーを採用しつつ小型化を図った機種や、小さなセンサーを採用しつつ大柄なボディを持つ機種など、さまざまなパターンがあります。

オートフォーカスの仕組みの違い

先述のようなミラーの有無に付随して、一眼レフとミラーレスでは、写真撮影時のオートフォーカス(以下、「AF」と表記)の仕組みにも違いがあります。動画撮影時のAFの説明とも関係してきますので、わかりやすくするために順に書きます。

位相差AF

一眼レフでは、ミラーにあたる光のごく一部を透過させてAFを専門に受け持つユニットに導き、位相差検出方式と呼ばれる方法でAFしています。技術的な詳細は省きますが、位相差AFは、素早く動く被写体に連続的にフォーカスを合わせ続けるのが得意とされています。たとえば、試合中のスポーツ選手を高速で連写するような場合です。

コントラストAF

一方、ミラーレス・コンデジ・ビデオカメラで主に使用されているのは、コントラスト検出方式と呼ばれる仕組みのAFです。AF用のユニットを用いずにイメージセンサーのみでAFを行いますが、位相差AFと比較すると、相対的に、素早く動く被写体を高速連写するような用途は苦手とされています。一方で、位相差AFは画面上のAFポイントが固定されているのに対し(一眼レフ機のAFポイントは機種ごとに多寡がありそれが性能差ともなっています)、コントラストAFは画面上のどの部分でもAFポイントを設定できます。

像面位相差AF

最近になって、イメージセンサー上に位相差AF用の画素を配置することで、専用ユニットを使わずにイメージセンサーだけで位相差検出方式のAFを行うミラーレスも登場し始めました。この「像面位相差AF」と呼ばれる技術は、まだ出始めということもあって、AF専用ユニットによる位相差AFほどの評価は得られていないようですが、これからの進歩が期待されています。今後これを採用した機種が増えていくかもしれません。

動画撮影時のAF

ミラー装置を前提に専用ユニットでAFを行う位相差方式については、動画撮影時には使えません。動画撮影時には、後述のソニーのAマウントを除き、コントラストAFか、像面位相差AFが使用されます。

動画の撮影では、理論上は、像面位相差AFのほうが動く被写体を追う際の精度という点では有利かもしれません。一方で、ビデオカメラは基本的にはコントラストAFで、現行の機種が多くの場面において実用になる水準のAFを実現していることから、コントラストAFが必ずしも動画に不利というわけではないようです。

像面位相差AFを採用している機種でも動画撮影時のAF動作がいまひとつという場合があり(たとえばAV WatchのオリンパスOM-D E-M1レビューなど)、今の段階では、像面位相差AFかコントラストAFかという仕組みよりも、メーカーの過去機種の実績も踏まえつつ機種ごとの実際の動作などから判断したほうがよさそうです。

ソニーの「トランスルーセントミラー」

一眼レフとミラーレスの違い、位相差AFとコントラストAFの違いを取り上げましたが、それらの中で独自のポジションにあるのが、「トランスルーセントミラー・テクノロジー」と呼ばれる技術を使ったソニーのAマウントのカメラです(以下、トランスルーセントミラーをTLMと表記します)。TLMは一眼レフのミラーと同様にレンズとイメージセンサーのあいだに置かれますが、光が常時透過してイメージセンサーに届くようになっていて、撮影時にミラーを跳ね上げる必要がありません。TLMで反射させた光は位相差AF用のユニットに導かれます。ファインダーはミラーレスと同じく電子式です。ミラーを上下させずに位相差AFを行えることから、高速連写に強かったり、動画撮影時のAFを位相差方式で行えるメリットがあります。

像面位相差AFを採用した機種が登場するまでは、デジタル一眼の中で位相差AFにより動画撮影できるのはソニーのTLM搭載機のみでした。

手ブレ補正機構の搭載箇所の違い

デジタル一眼では、手ブレ補正機構をボディに内蔵するメーカーと、レンズに搭載するメーカーとに大別されます。

キヤノン、ニコン、パナソニック、ソニーのEマウントはレンズに、オリンパス、ソニーのAマウントはボディに内蔵する方針をとっています。ただし個々の製品には一部例外もあります。

それぞれの仕組みに一長一短あるようですが、動画撮影時の手ブレ補正に強力な効き方を求めるならば、小型でレンズと一体のビデオカメラのほうが有利だと思います(「動画・基本編」の「手ぶれ補正」参照)。

メーカーによる違い

ここまでの分類を踏まえて、メーカーごとの特徴を手短にまとめておきます。センサーサイズ欄のカッコ()内は、レンズマウントとの対応を示しています。たとえばソニーの「センサーサイズ:フルサイズ(A、E)」というのは、Aマウントのフルサイズ機とEマウントのフルサイズ機両方があることを示しています。

動画撮影時の放熱性については、メーカーごとの傾向というよりは製品ごとの差異のほうが大きいようなので、ここでは触れていません。

キヤノン

レンズマウント:EFマウント、EF-Mマウント
センサーサイズ:フルサイズ(EF)、APS-C(EF、EF-M)
種類:一眼レフ(EF)、ミラーレス(EF-M)

キヤノンは2008年のEOS 5D MarkIIでデジタル一眼動画というジャンルが広がるきっかけを作ったメーカーです。ニコンとともに一眼レフメーカーの二強ですので、レンズの資産は膨大です。5D MarkIIがプロやアマチュアの動画愛好家のあいだで広く使われたため、補助機材の選択肢も多く、使いこなしのノウハウもかなり蓄積されているようです。

一世代前の初級機種ですがEOS Kiss X4を使った際の印象では、動画撮影時のAFは今ひとつでした。最新世代の中級機EOS 70Dではキヤノン独自の「デュアルピクセルCMOS」による像面位相差AF技術を採用し、動画撮影時のAFを大幅に改善しているそうです(AV Watchのレビュー「動画向き“イチガン新世界”。キヤノン EOS 70D」)。

2012年からEOS Mマウントのミラーレス機の発売も始めましたが、そちらは私が全然情報を追えていません。

ニコン

レンズマウント:Fマウント、Nikon 1マウント
センサーサイズ:フルサイズ(F)、APS-C(F)、1型(Nikon 1)
種類:一眼レフ(F)、ミラーレス(Nikon 1)

以前は動画機能に関してはキヤノンほど力を入れていませんでしたが、最近の中級〜上級機種はキヤノン並みの性能を備えているそうです。先述のように一眼レフメーカーの二強の一つですので、こちらもレンズ資産は膨大です。Fマウント機の動画撮影時のAFについては情報を確認できていません。

2011年から「Nikon 1」シリーズでミラーレスにも参入しましたが、こちらのほうでも動画機能に力を入れた機種があり、防水防塵対応などユニークな性能のカメラもラインナップしています。Nikon 1シリーズは基本的に像面位相差AF搭載で、動く被写体にも強いそうです。

ソニー

レンズマウント:Aマウント、Eマウント
センサーサイズ:フルサイズ(A、E)、APS-C(A、E)
種類:一眼レフ(A*)、ミラーレス(E)
*ただしAマウントの現行機種は電子式ビューファインダー採用機のみ

中級機種以上を中心に、動画機能が充実している印象があります。TLMによる動画のAFも効果的なようです(マウントアダプタによる事例ですがAV Watchのレビュー「NEX-5Nで撮るAマウントレンズの威力」)。Eマウントの最近の機種は像面位相差AFを搭載しています。

最近、主要カメラメーカーで初めてフルサイズセンサーのミラーレスに参入しました。

パナソニック

レンズマウント:マイクロフォーサーズ
センサーサイズ:4/3型
種類:ミラーレス

中級〜上級機種、特にGHシリーズで動画機能に注力しています。パナソニックは今のところ全機種でコントラストAFですが、DMC-GH2を使っている印象としては動画撮影時のAFは実用レベルだと思います。タッチフォーカス機能がたいへん便利です。オリンパスとともにマイクロフォーサーズ規格を採用し、レンズの選択肢は比較的豊富です。

GHシリーズを動画目的で使用するユーザーが多く、ネットで様々な使いこなしに関する情報を見つけることができます。

オリンパス

レンズマウント:マイクロフォーサーズ*
センサーサイズ:4/3型
種類:ミラーレス
*「マイクロフォーサーズ」のミラーレス以外に、「フォーサーズ」規格の一眼レフも現行機種として1機種存在しています。

今のところ動画機能を積極的に押し出した機種はまだ出していなかったと思いますが、海外サイトのレビューで、動画も綺麗だとの評価を目にしました。2013年発表の最上位機OM-D E-M1では像面位相差AFを採用していますが、先ほどの引用記事のように、動画時のAFは苦手な様子です。パナソニックとともにマイクロフォーサーズ規格を採用し、レンズの選択肢は比較的豊富です。

オリンパスの特色の一つはボディに内蔵された「5軸手ぶれ補正」機構で(E-M5E-M1)、効き目が強力と言われています。今後動画向きの機種で活かせるならば、魅力的だと思います。

その他のメーカー

上記以外にも富士フイルム、ペンタックス(リコー)、シグマなど様々なデジタル一眼のメーカーがありますが、動画機能に関しては私が全然情報を追えていません。ここでは省略させていただきます。

撮影を補助するアイテム

ビデオカメラの場合にはあまり出番がなかった、デジタル一眼ならではの必要アイテムや補助機材をいくつか挙げておきます。説明はかなり簡略化していますが、使い始めて気になる場面が出てきてからお調べいただいても、充分間に合うと思います。

NDフィルター

デジタル一眼で動画を撮るとき、露出(明るさ)を絞り値・シャッタースピード・ISO感度の設定により決めるのは写真の場合と同様ですが、動画の場合はシャッタースピードを上げすぎると不自然な見え方になるため、シャッタースピードの設定の幅が写真のときよりも限定されます。晴天の屋外で撮影する際、シャッタースピードを上げすぎないためにはISO感度を最低にした上でレンズの絞りをかなり絞る必要がありますが、絞りたくない場合は、光量を抑える「NDフィルター」が必要です(ケンコーの製品など)。特に、屋外の動画撮影で背景のボケを重視する場合には、必須になります。充分に明るい室内でも、絞りを開放で撮りたい場合などにNDフィルターが必要となる場合があります。

開放F値固定のズームレンズ

レンズキットに付属の標準ズームレンズは、開放F値(「動画・基本編」の「レンズの明るさ」参照)が広角側と望遠側で違っているものが多いと思いますが、そうしたレンズで動画撮影してズーム操作をすると、絞りの変化に伴い、カクカクと段階的に画面の明るさが変わる場合があります。設定によってはISO感度やシャッタースピードが自動調整されてすぐに元の明るさに戻りますが、ズーム操作時のそうした明るさの変化を避けるためには、広角側から望遠側まで開放F値が変わらないズームレンズがあると便利です。

ただしそうしたズームレンズは、焦点距離によってF値が変化するタイプのズームレンズに比べて、やや高価〜非常に高価です。ビデオカメラの場合、焦点距離によってF値が変わるレンズを搭載していても、ズーム操作で明るさの変化が画面に出ないように設計されています。

液晶シェードや液晶フード

一眼レフや電子式ビューファインダーのないミラーレスの場合、動画撮影時には背面の液晶画面でしか構図を確認できませんが、屋外の晴天の撮影時には液晶画面が見づらい場合があります。そういった環境のために、液晶画面に覆いをつけて見やすくする液晶シェードなど商品があります(たとえばDelkinの製品など)。「液晶フード」で検索しても様々な製品が見つかります。

ミラーレスで電子式ビューファインダーを搭載した機種の場合には、晴天で液晶画面が見えにくい環境でも、ビューファインダーを覗けばはっきり構図を確認できます。

リグ、ケージ、スタビライザーなど

デジタル一眼はもともとは写真撮影のための機材ですので、動画目的での操作に合わない形状をしている部分もあります。それを補うため、あるいはより便利な形状にするために、カメラの外側に付け加えるリグやケージなどの補助機材があります(たとえばプロ機材ドットコムの製品など)。私は使ったことがありませんが、なかなか奥が深そうです。

その他のキーワード

デジタル一眼動画の情報サイトなどを見ていていると目にするかもしれないキーワードをいくつかピックアップし、簡単に解説しておきます。もしこれらの要素が気になるようでしたら、もっと本格的・専門的なサイトをご覧になることをお奨めいたします。まずはデジタル一眼動画を試してみようというくらいの使い方でしたら、いずれもまったく気にする必要はありません。

「HDMIのクリーン出力」

デジタル一眼の液晶画面には設定の状態などを示す様々な文字情報やアイコンが表示されていますが、HDMIからのスルー出力にそれらの余計な情報を載せることなく、純粋に映像信号だけを外に出せる場合、「HDMIからのクリーン出力が可能」などと言う場合があります。カメラのエンコーダーで圧縮処理される前の非圧縮の映像信号を出力できることも含意します。スルー出力を外付けレコーダーで記録する際には、クリーン出力が重要になります。

「全画素読み出し」

デジタル一眼やコンデジのイメージセンサーは写真撮影を第一の目的として想定しているため、動画用としては画素数が過剰です。最近は1600万〜2400万画素くらいの機種が多く、一方、フルHDの動画撮影には207万画素で足ります。イメージセンサーの全部の画素を毎秒24コマ〜60コマのペースで読み出して信号を処理するには高性能なイメージセンサーと画像処理エンジンが必要となりますが、今のところ多くの機種は、処理の負荷を下げるため、全部ではなく一部の画素のみを間引いて読み出す「ラインスキップ」や隣接するいくつかの画素を加算して読み出す「画素混合」などの方法で、画像処理の負荷を軽減しています。

ラインスキップ方式にはモアレが出やすいなどの副作用もあり、理想的には全部の画素を読み出してフルHDにリサイズするほうが高画質になります。ソニーの上級コンデジDSC-RX10の特長には「イメージセンサーからの全ての画素の情報を用いたBIONZ Xによる高速画像処理によって…」とありますが、これが全画素読み出しの機種の一例です(訂正あり、下記の追記参照)。最近はまだ珍しいので、全画素読み出しをしているなら、商品説明に売り文句として書かれていると思います。

【9月26日追記・訂正】
上記ではDSC-RX10の動画を全画素読み出しの一例としましたが、RX10に使われているイメージセンサーは、メーカー記載の仕様によれば、「全画素読み出し (10 bit)」ではフレームレートが25fpsまでとなっています。しかしRX10の動画は60fps対応であることから、正確には上記仕様ページ「表3」の「モード(1)」にある近傍4画素混合の読み出しではないかと思われます。画素混合(画素加算)はラインスキップと違って「全ての画素の情報を用い」ているとも言えますが、一般に全画素読み出しと言う場合には画素混合は含みません。イメージセンサーの仕様に拠る限り、RX10の動画は全画素読み出しではありませんので、当初の記述に誤りがありましたことをお詫びして訂正いたします。

なお、全画素読み出しの機種の実例としては、かわりにα7Sを挙げておきます。「動画撮影機能では、世界初35mmフルサイズセンサーで画素加算することなく、全画素情報読み出しでのフルHDおよび4K(QFHD、3840x2160)の動画出力を実現しています」との記載があり、画素混合がないことが明記されています。

「イントラコーデック」

デジタル一眼やコンデジ・ビデオカメラで広く使われているMPEG-4 AVCによる映像圧縮技術は、動画では基本的に前後のフレーム間の相関性が高いことを利用して(動画のコマ1と次のコマ2、次の次のコマ3の絵柄はよく似ている)、複数のコマをまとめて圧縮しています。それによって高画質の動画を低いビットレートで記録することが可能になりますが、被写体や画面の動きが激しい場合、コマ同士の相関性が低くなるため圧縮の効率が落ち、ブロックノイズが生じることがあります(「動画・基本編」の「ビットレート」もご参照ください)。

イントラコーデック(あるいは「フレーム内圧縮」とも)を選択できる機種では、複数のコマをまとめずに1コマ1コマ独立に圧縮して記録できますので、動きが激しい被写体でもそれに起因するブロックノイズは生じません。MPEG-4 AVCの一種の「ALL-I」・「ALL-Intra」記録や、「Motion JPEG」、「Apple ProRes」などがイントラコーデックによる記録です。イントラコーデックを採用するには、充分に高いビットレートが必要です。キヤノンEOS 5D MarkIIIEOS 70D、パナソニックDMC-GH3などがイントラコーデックに対応しています。

1995年に登場したSD画質で記録するDV規格は1コマずつ圧縮するイントラコーデックでしたが、それ以降のHDV・AVCHDなどの民生用ビデオカメラの規格はすべて複数のコマにまたがって圧縮する仕組みを採用しています。

「10bit」や「4:2:2」

デジタルカメラやビデオカメラで記録される映像信号は、「輝度信号」と2つの「色差信号」に分解されています。これも細かな説明は省いて大雑把に書かせていただきますが、各信号をどれくらいのビット深度で量子化するのか、また色差信号を輝度信号に対しどの程度間引くのか(「YUVのサンプリング比」などと呼ばれます)、そのフォーマットに様々な種類があります。大半のデジタル一眼・ビデオカメラ・コンデジでは、ビット深度は「8ビット」、YUVのサンプリング比は「4:2:0」(輝度信号に対し各色差信号の情報量は4分の1)です。

一部に、HDMIのスルー出力がビット深度「10ビット」・YUVのサンプリング比「4:2:2」(輝度信号に対し各色差信号の情報量は2分の1)という機種があり、外部レコーダーを利用することで高品質な映像信号を記録できます。カメラ内部で「10ビット」・「4:2:2」で記録できる機種は、ほぼ業務用以上になってくると思います。

現行のテレビ放送やBlu-ray・DVD・YouTubeの動画はほぼすべて「8ビット」・「4:2:0」です。

「RAW撮影」

正確に説明するには写真撮影時のRAW撮影のメリットから書く必要がありますが、その点は手に負えないので省略させていただきます(写真のRAW撮影のメリットはITmediaの記事「初級者のためのRAW現像入門(前編)—RAW撮影のススメ」などをご参照ください)。

要は、動画のRAW撮影は、写真のRAW撮影と同じメリットを得られます。RAW撮影の場合、いわゆる現像や色の調整の工程が必要になり、撮影した動画のファイルサイズも非常に大きいので、取り扱いには手間がかかります。しかし、他のすべての要素を差し置いても色とダイナミックレンジにとことんまでこだわりたいならば、行き着くところはRAW撮影になるのかもしれません。

従来、動画のRAW撮影ができるのはプロ用の数百万円以上のシネマカメラのみでしたが、最近、Blackmagic Designという海外メーカーから、「Blackmagic Pocket Cinema Camera」を含め、RAW動画対応の比較的安価なカメラが数機種登場しました。方向性も使い勝手も、国内メーカーのビデオカメラとは対極にあります。気軽にデジタル一眼動画を楽しむという使い方にも、あまり向かないと思います。

▼Blackmagic Pocket Cinema Camera のRAW撮影動画のサンプル
「BMPCC RAW_Graded by FilmConvert in DaVinci Resolve(Koishikawa Botanical Garden)」
「Barts clothing commercial for Theshop (1080p)」

「ローリングシャッター」と「グローバルシャッター」

上記のキャプチャ画像は、走行中の新幹線の車内から車窓の風景を動画撮影したときのものです。直近にある建物の輪郭が不自然に斜めに歪んでいます。

最近のデジタル一眼・コンデジ・ビデオカメラの多くはイメージセンサーの種類が「CMOS」、シャッター方式が「ローリングシャッター」となっていて、技術的な説明は省きますがカメラの前を高速で横切るものを動画撮影すると輪郭が歪む弱点を抱えています。YouTubeで「動体歪み」や「ローリングシャッター」などで動画検索すると、さまざまな実例を見ることができます。これはデジタル一眼に限ったことではなくビデオカメラやコンデジにも共通する弱点です。

この問題は「グローバルシャッター」と呼ばれるシャッター方式の採用によって解決しますが、現時点では業務用以上の高価な機種にしか使われておらず、今後の民生用機材への展開が待ち望まれています。イメージセンサーの種類が少し前までの主流だった「CCD」であれば原理上こうした現象は起きませんが、最近はCMOSへの移行が進み、現行機種でCCDのものはごく少数になっています。

おわりに

以上、どの部分も簡易的な用語解説の域を出ない内容になってしまいました。よく分からないがなんとなくデジタル一眼に興味があるという方もおられるのではないかと思いますが、いろいろと調べる際の参考にでもなりましたら幸いです。

YouTubeやVimeoで実例を探してみる

もし気になる機種が出てきたら、動画投稿サイトYouTubeVimeoで機種名を入れて検索してみるのもお奨めです。そのカメラで撮られた動画が多数出てきて、動画の説明欄に使用レンズや撮影時の設定も書かれているものがありますので、そのカメラとレンズを使えばこんな動画が撮れるという実例を見られます。中には編集ソフトで細かく色を調整した凝った作品もありますが、ほぼ撮って出しをそのままアップロードした動画も多く、後者のほうが参考材料になると思います。中にはオートフォーカスの働きを確かめている動画もあり、参考になります。

情報をお寄せください

今回は実際の使いこなしについてはまったく取り上げられませんでしたが、他に撮影されている方から、この機種この機材をこういうふうに使っているという経験談もお聞かせいただければと思います。お気軽に情報をお寄せください。

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